ST160805 表面制御による高機能性表面の創成技術
表面制御による高機能性表面の創成技術
-熱アシストプラズマ処理・自己組織化単分子膜・電子線照射還元法-
PDFパンフレット(セミナー「表面制御による高機能性表面の創成技術」)
主 催
S&T出版株式会社
日 時 ・ 場 所
日時:2016年8月5日(金) 13:00~16:30
会場:高橋ビルヂング(東宝土地(株)) 会議室 (東京都千代田区神田神保町3-2)
→会場へのアクセス
受 講 料 (税込)
43,200円 Eメール案内会員価格 41,000円 ※資料代を含む
<1名様分の受講料で2名様まで受講できます>
※2名様ご参加は同一会社・法人からの同時申込に限ります。
※2名様ご参加は2名様分の参加申込が必要です。ご連絡なく2名様のご参加はできません。
※3名様以上のご参加は、追加1名様あたり10,800円OFFになります。
Eメール案内登録をしていただいた方には、Eメール案内会員価格を適用いたします。
→複数名同時申込はこちらの用紙(PDF)をご利用ください。
講 師
大久保 雄司 氏 / 大阪大学 大学院工学研究科 附属超精密科学研究センター 助教
【略歴】
1981年生まれ。岡山県岡山市出身。香川大学工学部卒。同大学院に進学後,(有)かがわ学生ベンチャー(フッ素コーティングの学生ベンチャー企業)の代表取締役社長に就任。同大学院で単分子膜による表面改質の研究に従事し,博士(工学)号を取得。大阪大学で特任研究員を兼任し,電子線を利用した触媒金属ナノ粒子を固定化する研究を開始。学術振興会の特別研究員(PD)を経て,大阪大学の助教に着任。現在は主に大気圧プラズマを利用した表面改質(特にフッ素樹脂と異種材料の密着性向上)の研究に従事。これまでに、プリント配線板EXPO専門技術セミナーや日本接着学会の「異種材料接着のための界面科学」 セミナー等で講師を務めている。
【受賞歴】
工学部 後援会会長賞(香川大学)、キャンパスベンチャーグランプリ四国 テクノロジー部門 最優秀賞(経済産業省)、総長奨励賞(大阪大学)、優秀講演賞(表面技術協会)等を受賞
趣 旨
高機能性表面の創成技術について、「熱アシストプラズマ処理」「自己組織化単分子膜」「電子線照射還元法」という3つのキーワードを元に、実物のサンプルを交えながら解説します。表面制御により、皆様がご希望とされる用途(例えば、フッ素樹脂と異種材料の接着、撥水撥油性付与、金属ナノ粒子の固定化等)へ貢献できれば幸いです。
受講に必要な知識
高等学校で学ぶ物理・化学の知識
本セミナーで得られる知識
・プラズマとは何かを理解できるようになります。
・プラズマ処理と他の表面処理との違いについて理解できるようになります。
・大気圧プラズマ処理と低圧プラズマ処理による表面改質の違いを理解できるようになります。
・プラズマ処理中の加熱の効果について理解できるようになります。
・プラズマにより表面改質した樹脂表面の分析手法に関する知識を得ることができます。
・フッ素樹脂(PTFE)の密着性を劇的に向上させる熱アシストプラズマ処理を理解できるようになります。
・自己組織化単分子膜の製膜原理について理解できるようになります。
・自己組織化単分子膜による機能性の付与方法に関する知識を得ることができます。
・電子線照射還元法とは何かを理解できるようになります。
・電子線照射還元法による機能性の付与方法に関する知識を得ることができます。
プログラム詳細
1. 熱アシストプラズマ処理
1.1 表面
1.1.1 無機物(セラミックス材料、金属材料)のバルクと表面
1.1.2 有機物(高分子材料)のバルクと表面
1.2 プラズマ
1.2.1 第4の状態
1.2.2 プラズマの利用例
1.2.3 プラズマ処理技術の位置付け
1.2.4 プラズマの生成方法と種類(方式、放電形態、圧力)
1.3 プラズマ処理した表面の分析方法
1.3.1 表面エネルギー測定(接触角測定)
1.3.2 フーリエ変換赤外線分光(FT-IR)測定
1.3.3 X線光電子分光(XPS)測定
1.3.4 飛行時間型二次イオン質量分析(TOF-SIMS)
1.3.5 電子スピン共鳴(ESR)測定
1.3.6 表面硬さ測定(ナノインデンター)
1.3.7 走査型電子顕微鏡(SEM)観察
1.3.8 原子間力顕微鏡(AFM)観察
1.4 プラズマ処理による表面改質
1.4.1 プラズマ処理中に使用するガス種とその効果
1.4.2 プラズマ処理中の圧力とその効果(低圧・中圧プラズマvs大気圧プラズマ)
1.4.3 プラズマ処理中の温度とその効果(通常プラズマvs熱アシストプラズマ)
1.4.4 熱アシストプラズマ処理によるフッ素樹脂と異種材料(ゴム・銅・銀)の強力接合
2. 自己組織化単分子膜
2.1 単分子膜の作製方法(液相法と気相法)
2.2 単分子膜の構成分子
2.3 自己組織化単分子膜の形成原理
2.4 自己組織化単分子膜による機能性付与
2.4.1 金属イオンの捕捉
2.4.2 密着性の向上(分子接着剤)
2.4.3 DNAの固定化
2.4.4 撥水撥油性の付与(防汚性の付与)
2.4.5 超撥水性の実現(海洋生物付着防止・着氷着雪防止)
3. 電子線照射還元法
3.1 放射線(電子線を含む)
3.2 直接作用と間接作用
3.2.1 放射線照射による水の放射線分解
3.2.2 放射線照射による樹脂の表面改質
3.2.3 放射線照射によるグラフト化
3.3 電子線照射還元法による金属ナノ粒子の生成
3.4 電子線照射還元法による金属ナノ粒子の固定化
3.5 電子線照射還元法による機能性付与
3.5.1 磁性ビーズの合成(Au/Fe3O4ナノ粒子の合成)
3.5.2 光触媒の活性向上(Pt/TiO2の合成)
3.5.3 燃料電池用触媒の合成(PtRu/C, PtCu/ Fe2O3ナノ粒子の合成)
3.5.4 抗菌性の付与(繊維へAgナノ粒子の固定化)
【質疑応答・名刺交換】