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市場・企業・業界動向
( Z195 )

再生可能エネルギーと大型蓄電システムの技術と市場 -定置用リチウムイオン電池の技術と市場動向-

再生可能エネルギーと大型蓄電システムの技術と市場 -定置用リチウムイオン電池の技術と市場動向-

発刊日
2018年02月26日
体裁
A4判 並製 462頁
ISBN
978-4-904482-43-8
Cコード
価格(税込)
110,000
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発行 : (株)シーエムシー・リサーチ
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冊数:

著者リスト


監修 東北大学大学院教授 田路和幸
調査・執筆 菅原秀一
企画・編集 シーエムシー・リサーチ


趣旨


 本書は2011年3月28日発行の「自然エネルギー蓄電用LiBの開発動向」(シーエムシー・リサーチ発行)の全面改定版である。筆者は仙台で同年3月11日、東日本大震災の最中に、前版の発行予定の原稿を準備していた。それから7年を経て、この間の日本のエネルギーインフラの変遷は想像を超えるものがあった。原子力発電の全面停止、再生可能エネルギー利用への大転換が進み、更には地球環境への対応のために、自動車が電動化に向けてZEVへの方向転換を図る動きなどである。
 国の政策も、相次ぐメガソーラーとメガウィンドの建設、それに伴う電力系統連系の拡大、エコロジーの住宅への延長と,ホームソーラシステムの普及、ZEHomeなどなどを推進し、FIT(固定価格買取制度)で支援し、短期間に一定の成果があった。
 エネルギーの問題は、厳しい経済評価の課題もクリアしなければならない。エコを取るか、経済の繁栄を選ぶか・・・。そこには国際的な競争も含めて、希望的な見通しなどを吹き飛ばす要素が含まれている。2019年のFITの全面見直しはその好例である。単に発電するだけのシステムでは無用の存在となり、そこでは蓄電システムによる機能強化が必須となっている。二次電池による蓄電システムは、時間的に、空間的に不安定な大陽光と風力発電を、バックアップして有効利用を図る有力な手段であり、本レポートの主題である。
 筆者が前書の2011版を執筆した動機は、2006年に始まったNEDOの“系統連系・円滑化蓄電システム”において、リチウムイオン電池側の技術を担当したことにあった。今ではEV一台にも搭載されるレベルの100kWhの蓄電池を、当時の北陸電力のシステムに設置し、種々の実用化試験を行うことは、試行錯誤の連続であった。その後、リチウムイオン電池の特性向上、寿命推定と安全性の確保、更にはコストの問題で進展はあったものの、これらの課題は10年を経た現在でも、全てクリアされたとは言えず、システムが大型化すると共に新たな課題が生まれている。
 本書は上記の課題などを踏まえ、「再生可能エネルギーと大型蓄電システム」をテーマとして、定置用リチウムイオン電池を対象にして、その技術と市場動向を幅広く解説した。内容は、電力などの専門技術と表裏一体を成しており、“異業種連系”の典型となっている分野であるため、業種の間の連携(電力では連系)の立場から、あえて広く取り上げた。本書が関連業界の方々の参考になれば幸いである。

監修にあたって
田路和幸(東北大学大学院教授理学博士)
 リチウムイオン2次電池は、小型化高容量という特徴から携帯電話を代表とする小型電子機器を中心に発展した。その後、東日本大震災により電気を確保することの重要性が認識され、再生可能エネルギーと蓄電池を組み合わせたシステムが急遽開発され普及が進んだ。また、再生可能エネルギーにおいても、政府の再生可能エネルギー全量買い取り制度(FIT)により、急激に普及が進んだ。しかし、再生可能エネルギー(特に太陽光発電)の普及は、FITという再生可能エネルギー設置者には経済的メリットが大きいことに寄るものであったことは間違いない。そのため、FIT価格が暴落した現在、再生可能エネルギーの普及は足踏み状態である。
 しかしながら、世界は再生可能エネルギーを中心としたエネルギー社会を目指すためにそして、現在は、大型蓄電池を搭載されたEV車が量産されるようになり、蓄電池が社会の至る所で使われるようになってきている。このような現状の中で、本書は、再生可能エネルギーを取り巻く社会的背景、その普及に必要不可欠な蓄電池について、これまでに実施された再生可能エネルギーと連携を紹介することで、その利点、改良点、さらにシステムコストも含め、今後の普及に向にむけた実用的な知見を読者に示すことを主眼に構成されている。
 これまでの再生可能エネルギーは、政府のFIT制度により普及したが、その経済性メリットが無くなった現在、再生可能エネルギーの普及は困難な時代に入ったが、有限の化石エネルギーからの脱皮に再生可能エネルギーは不可欠であり、このエネルギーを経済性をもって普及させることができれば、人類は、無限のエネルギーを獲得することになる。そのためには、如何に経済性をもって蓄電池を活用するかがカギとなる。本書は、その一助となる情報をまとめたものとなっている。

目次


1章 概要と背景
1.1 FIT(買取価格)の変化
1.2 電力系統連系の限界
1.3 ZEVなどリチウムイオン電池の動向
1.4 多様な応用展開

2章 蓄電デバイス(二次電池)
2.1 リチウムイオン電池 1
2.2 リチウムイオン電池 2
2.3 水系電解液二次電池
2.4 キャパシタ
2.5 NAS電池とレドックスフロー電池
2.6 大型リチウムイオン電池
2.7 次世代蓄電池(一次、二次)

3章 発電デバイス(燃料電池)
3.1 燃料電池とエネルギーシステム
3.2 燃料電池自動車(FCV)
3.3 定置用燃料電池(エネファーム)

4章 リチウムイオン電池(セル)の特性と評価
4.1 セルの型式(円筒、積層その他)
4.2 正負極材料の特徴と端子電圧
4.3 エネルギー設計(E)とパワー設計(P)
4.4 充放電とSOC(State of charge)の変化
4.5 サイクル特性(寿命)推定と維持向上
4.6 定置用セルの評価方法

5章 リチウムイオン電池の安全性と法規制
5.1 電池事故の経緯と対策
5.2 電気用品安全法
5.3 JIS、UL、UNなどの安全性試験規格
5.4 消防法および化学物質規制法との関係
5.5 電気事業法との関係(発電・蓄電池・安全規程)

6章 蓄電システムのコスト
6.1 電池のコスト 購入 円/Wh
6.2 蓄電のコスト 運用 円/Wh
6.3 減価償却と耐用年数
6.4 メンテナンスコスト

7章 再生可能エネルギー発電
7.1 太陽光発電PV
7.2 風力発電WT
7.3 その他の発電
7.4 発電コスト
7.5 法定耐用年数と減価償却
7.6 メンテナンスコスト
7.7 発電、送電と配電
7.8 蓄電システムの導入(系統連系)
7.9 出力抑制と蓄電
7.10 行政および引用資料(参考)

8章 売電事業用発電と蓄電システム
8.1 集電、送電と直流、交流
8.2 メガソーラーと蓄電の事例
8.3 メガウィンドと蓄電の事例
8.4 系統運用と蓄電の事例
8.5 設備容量とhパラメーター
8.6 蓄電池の需要予測

9章 電力系統連系における蓄電の目的と効果
9.1 短期周期対応
9.2 中・長周期対応
9.3 蓄電システムの最適化
9.4 発電出力の抑制と蓄電
9.5 参考資料(電気事業連合会)

10章 中・小規模の定置蓄電システム事例
10.1 総合病院のソーラシステム(災害の反省)
10.2 医療機器の非常電源(今後の大きな課題)
10.3 消防防災の非常電源(東京消防庁)
10.4 情報通信局の電源(NTTほか、グローバル化)
10.5 小規模蓄電システム
10.6 直流DC配電システム(東北大学環境科学科)

11章 住宅用太陽光発電と蓄電システム(1)
11.1 住宅用ソーラパネル、kWと価格
11.2 蓄電システム、kWhと価格
11.3 発電コストの試算

12章 住宅用太陽光発電と蓄電システム(2)
12.1 主要メーカーのアクション
12.2 DC/DCダイレクト家電
12.3 宅内配置、安全性と法規制
12.4 ZEHと市場動向
12.5 EV2HなどEVとの関連
12.6 関係資料
12.6.1 一世帯あたりの電力消費量、300kWh/月
12.6.2 ソーラパネルの測定関係の規格

13章 参考資料
13.1 再生可 能エネルギー関係のパラメーター
13.2 太陽光、風力設備の国内出荷統計2016-2017
13.3 参考資料・文献

14章 総括
「再生可能エネルギーの地産地消と蓄電池の在り方」
田路和幸(東北大学大学院授教授 理学博士)
14.1 電気料金の動向
14.2 再生可能エネルギーの利用効率
14.3 再生可能エネルギーの地産地消に向けて
14.4 直流電力活用に関する技術
14.5 交流型社会から直流型社会への転換の方法
14.6 直流社会に必要な直流電源

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