クルマを取り巻く環境は、CASE(Connected, Autonomous, Shared, Electric)の名のもとに大変革の時代を迎えている。特に電動化と通信に係わる部品(デバイス)が、クルマおよびその周辺で大きく拡充されていく現実が眼前にある。そして、そこには超えなければならない壁としてEMC・ノイズ対策があり、それを支える電磁波吸収・シールド部材の市場・技術が動いているが、体系化された調査がなされていないのが実情である。
そこで、本調査の目的は、クルマおよびその周辺デバイス(インフラ、ヘルスケア)について、氾濫する電磁波環境の中でどのようなEMC対策が必要で今後どう変化するかを追跡することとした。すなわち、
(1) 種々の関連部品に対して、現状および将来必要となるEMC・ノイズ対策の詳細(仕様)を明らかにするとともに対応可能な材料(構造)を明確にする。
(2) (1)に対応する個々の部品市場の現状をきめ細かく調査することによって、材料(構造)として展開可能な必須条件を明らかにする。
最終的には、関連市場に新規参入あるいは新たな展開を考えておられるお客様方を中心に、タイムリーかつ有効な情報を提供したいと考える。
調査(取材)予定項目
第1章 EMC・ノイズ対策の現状と材料・構造展開
1-1 EMC・ノイズ対策の概要
1-2 電磁波吸収・シールド部材の現状
第2章 CASEの現状と関連EMC規格動向
2-1 CASEの進展
2-2 EMC関連規格と今後の展望
・車載EMC規格と注目動向
・その他(無線等)規格
第3章 CASE関連電磁波吸収・シールド材料の部品別開発動向と技術課題
3-1 クルマ(車体)関連電磁波吸収・シールド材料用途
と技術課題
・モータ
・インバータ/コンバータ
・エンジン
・ECU(通信関連/その他)
・バッテリー
・ADAS関連部品
・コネクター関係
・インパネ廻り(ディスプレイ等)
・無線給電
3-2 インフラ関連電磁波吸収・シールド材料用途と技術課題
・ETC周辺
・道路および路側関連
・急速充電
・工場内設備等
3-3 ヘルスケア関連電磁波吸収・シールド材料用途と技術課題
・体内埋め込み機器
・測定機器
・その他
3-4 シート・フィルム系の既存材料の新展開
3-5 特許からみた新規技術・材料動向
3-6 電磁波吸収・シールド材の市場動向
3-7 まとめ
第4章 EMC・ノイズ対策における近未来展望
4-1 メタマテリアル(メタサーフェス)の応用展開
4-2 テラヘルツ波領域の用途開発