『食と健康の高安全化 -殺菌、滅菌、消毒、不活化、有害物除去技術-』発刊記念!
植物工場養液栽培殺菌セミナー(ST130220)
植物工場養液栽培における病害の危険性と殺菌技術
植物工場はそのクリーンさと安全性が大きな特徴のひとつとされています。しかし現実には、植物工場であっても養液栽培における病害の発生は排除できません。養液栽培であるが故に、病原菌が発生すると装置全体に広がり収穫量が大幅に落ち込む危険性を残しています。
本セミナーでは、養液栽培の病害対策をリードしてきた大阪府立環境農林水産総合研究所の草刈眞一氏にその実態と対策についてを、新たな効果が検証されているオゾンマイクロバブルによる殺菌については玉川大学の玉置雅彦氏にお話しいただきます。開放型、完全閉鎖型限らず植物工場を計画の方々多数のご参加をお待ちしております。
日時・場所
日時:2013年2月20日(水) 13:30~16:40
会場: ゲートシティ大崎(東京・大崎駅すぐ)B1階 ルームB
受講料
21,000円(税込) *資料代含む
講師
草刈 眞一 氏 / (地独)大阪府立環境農林水産総合研究所 経営企画部 企画広報課
S.48.3 大阪府立大学大学院農学研究科修了
京都大学農薬研究施設研究員
S.48.4 大阪府農林技術センター研究員
栽培部野菜研究室、病虫研究室をへて
H.16.4 食の安全研究部長
H.14.4~H15.3 大阪府立大学客員教授
H.20.3 退職
現在 再任用職員として現職
近畿大学農学部非常勤講師
大阪府における病害防除、特に、養液栽培の病害対策を研究してきた。大阪府下のメーカーと銀を農薬としてはじめて登録した他、銀を使った抗菌フィルターを開発、オゾン水、電解酸性水の農業利用を開発してきた。現在、静電気を利用した害虫、病原菌の補足装置について近畿大学、カゴメと共同開発している。
著書
① 養液栽培の病害と対策-出たときの対処法と出さない工夫- 農文協
② 養液栽培のすべて:植物工場をささえる基本技術 誠文堂新光社 共著
③ 食と健康の高安全化-殺菌、滅菌、消毒、不活化、有害物質除去技術-作道章一編
第3章 農薬、第6章 農業施設 共著
玉置 雅彦 氏 / 明治大学 農学部 アグリサイエンス研究室 教授 黒川農場長
プログラム詳細
第 1 部 養液栽培における病害とその対策 草刈 眞一 氏
(13:30~15:00)
本邦で発生する養液栽培の病害について、病?およびその病原菌につて解説します。養液栽培の病害の防除対策として、病原菌の伝染様式、伝染、被害発生を防止するための対策、培養液中のの病原菌の殺菌技術について解説します。
1. 養液栽培で発生する病害と病原菌
① 養液栽培に発生する病害
② 装置別の病害重要度
③ 循環型、開放型と病害発生
④ 培養液環境と病害発生
2. 根腐病等水生菌類による病害の伝染と防除対策
① 養液伝染性病害の蔓延機構
② 培養液の殺菌技術
③ 防除資材「オクトクロス」
3. 施設の殺菌方法
① 養液栽培で使われる表面殺菌剤
② 熱を使った殺菌法
4. 安全な養液栽培をするためには(圃場衛生の考え方)
① 衛生微生物のよる生産物の汚染
② 安全な生鮮野菜を生産するために
第 2 部 植物工場におけるオゾンマイクロバブルを用いた培養液中の植物病原菌の殺菌と効果 玉置 雅彦 氏
(15:10~16:40)
養液栽培の培養液中の植物病原菌を、オゾンマイクロバブルを用いて殺菌する方法と効果、課題等について演者のこれまでの実験結果から解説します。
1. 養液栽培における殺菌の必要性
① 資材・施設の殺菌法
② 培養液の殺菌法
2. オゾンマイクロバブルを用いた殺菌
① マイクロバブルの発生方式
② オゾンマイクロバブルの殺菌効果
③ 気体の種類の違いと殺菌効果
④ 培養液中の肥料組成の変化
3. キレートの利用
① キレートの利用と肥料組成
② キレートの利用と培養液のpH ③ キレートの利用と殺菌効果
④ キレートの利用と植物の生育
4. 溶存酸素と植物の生育
① オゾンマイクロバブルによる溶存酸素濃度
② 空気マイクロバブルと植物の生育