11/27セミナー 産学公界リーダーが語る バイオマス・廃棄物発電:技術と事業化の将来展望 -FIT適用の戦略と課題-
(ST131127)
産学公界リーダーが語る
バイオマス・廃棄物発電:技術と事業化の将来展望
-FIT適用の戦略と課題-
申込用紙付きPDFパンフレット(セミナー「産学公界リーダーが語る バイオマス・廃棄物発電:技術と事業化の将来展望
-FIT適用の戦略と課題-」)
47,250円(税込) STbook会員価格 44,800円(税込) *資料・昼食付き。
本セミナーと書籍「バイオマス・廃棄物発電によるエネルギー利用の最前線と課題」を同時お申込みの場合、セミナー受講料から9,660円を割引をいたします(1冊のご購入につき、1名様のみ適用)。
コーディネーター:吉葉正行 氏 副コーディネーター:鈴木康夫 氏
第1部 バイオマス・廃棄物発電の位置づけと目指すべき方向 吉葉正行 氏
(9:45~10:15)
地球温暖化問題に対する恒久的対策をはじめ,2011年3月11日の東日本大震災と未曾有の巨大津波により顕在化された原子力発電が内包する様々な甚大リスク問題に対するエネルギー供給面での有力な解決策として,「環境調和型地域独立分散電源」としてのバイオマス・廃棄物発電への期待が高まると同時に,高度化に向けた取組みが喫緊の課題となっている。
本講では,FIT導入による再生可能エネルギー利用におけるバイオマス・廃棄物発電のキャラクタリゼーションに基づき,実効性を高めるための諸課題について技術(ハードとソフト)と政策・施策の両面から論点を整理する。
1. 環境-エネルギー問題と日本の動向
2. バイオマス・廃棄物発電の位置づけと課題
2.1 技術論
2.2 政策・施策論
2.3 当面の課題
3. 将来展望
第2部 木質バイオマス発電の現状と将来展望 堀尾正靱 氏
(10:20~11:10)
燃焼、ガス化、流動層、移動層、スターリングエンジンなどに携わってきた実績に基づいてバイオマス発電の技術の現状と課題および将来展望を紹介するとともに、適正技術と地域再生・林業再生の視点から、導入にあたって注意すべき事柄を述べる。
第3部 木質バイオマス他新エネルギー燃料発電 -企業からみた事業展望- 伊藤一芳 氏
(11:15~11:55)
世界的な環境意識の高まりと温暖化ガス低減対策に様々な手段が開発されているが、実態はどうだろうか?今、温暖化ガスを発生させている我々が何をできるのか?弊社が取り組んできた木質バイオマスを始めとする廃タイヤ、廃プラスティックなどの新エネルギー燃料の火力発電への利用・混焼技術の開発のテーマである。世界的に取り組まねば実現しない事、政策で実施すべき大規模な開発、そして、民間の中で実施できること、全てが揃って初めて意識改革と共により良い環境社会の実現が可能になる。弊社の循環流動層ボイラ(CFB)技術による新エネルギー燃料は、最後の民間と共に低炭素社会を実現することを目的としている。
本講座では、新エネルギー燃料の有効利用の観点からCFB技術を紹介する。
1. 循環流動層ボイラ(CFB)の概要
2. CFBで利用できる燃料と技術課題
3. 様々な燃料の利用例の紹介
4. 事業展望 (企業ができること、しなければいけないこと)
第4部 メタン発酵発電の有用性と最前線情報
震災復興および循環型社会の形成に貢献するメタン発酵-メタン発酵発電の有用性と最前線情報 野池達也 氏
(12:45~13:35)
東日本大震災による被災地域の復興および原発事故による電力不足への対応のために、今こそ、これまで主に焼却処分されてきた生ごみ・下水汚泥および直接堆肥化されてきた家畜排せつ物、さらに放射性物質に汚染された農作物に対して、余すことなくメタン発酵を行い、地産地消のエネルギー拠点の形成を目指すべき時に至っている。FIT制度の開始は、メタン発酵の普及のために大きな朗報である。バイオガス発電効率を高めるための技術開発が、各分野において鋭意行われている。原発被災地の農村では、放射性物質に汚染された果物・刈草等からのバイオガス生産と放射性物質濃縮機能に関する実証実験が続けられており、これらの実情を紹介し、メタン発酵発電の有用性について論じたい。
1. バイオガスエネルギーへの期待
2. バイオガスエネルギー生産効率を高めるための技術開発
3. メタン発酵による地産・地消エネルギー拠点の形成
4. 放射性物質を含むバイオマスのメタン発酵
第5部 バイオガス発電事業の現状と展望 -食品残渣・ふん尿バイオガス発電を中心に 小川幸正 氏
(13:40~14:10)
バイオガス発電はFIT適用で発電電力の買取価格が高額となり、これまでの環境施設としての役割のみでなく、発電施設の役割と収入増加による事業性の向上が期待される。バイオガス発電施設は、食品残渣などを原料に、これらの処理と資源循環をしながら、再生可能エンルギーとしての電力や熱の生産、メタン発酵消化液の液肥利用や堆肥製造、また地球温暖化ガスの削減や地域の雇用促進等の利点がある。そこで、食品残渣や畜産ふん尿を原料とするバイオガス発電の事例をあげて、現状の課題と対策、FIT適用のメリットを示す。また、バイオマス利活用の核技術として、さらなるエネルギーや消化液の利用推進を図ったバイオガス活用社会の今後の展望を示したい。
1. バイオガス発電施設の現状
2. 畜産ふん尿を中心とした事例
3. 食品残渣を中心とした事例
4. FITとバイオガス発電
5. バイオガス発電施設の今後の展望
第6部 廃棄物発電の現状と将来展望 藤吉秀昭 氏
(14:15~15:05)
廃棄物の発生量の将来予測に基づくエネルギー潜在量をを踏まえ、現状の廃棄物発電の実態を示す。発電付ごみ焼却炉が少ない理由、しかもその発電効率が低い理由など現状の課題を明らかにする。また、今後の展望として、原子力発電からの電気供給が不透明な中で地域エネルギー基地としての役割を果たすにはどの様な施策や技術が必要かを論ずる。特にごみ発電のネットワークがもたらすメリットと課題、エネルギー地産地消基地としての役割、防災時の対応施設としての在り方と課題などを論ずる。
1. 廃棄物発電の現状
2. 廃棄物発電促進策
3. 廃棄物発電所の果たす今後の役割
①ごみ発電のネットワーク化
②エネルギー地産地消基地としての役割
③災害時に備えた機能強化策
第7部 新電力事業者からみたごみ発電の評価と事業の実現性 千歳昭博 氏
(15:10~15:40)
東京エコサービス株式会社は平成18年10月に都内の清掃工場のごみ発電を23区内の公共施設に安価な価格で供給することを目的として設立された。当初は84施設に電力の小売を行うことでスタートしたが、この平成25年4月では305施設まで事業規模を拡大し今日に至っている。
ごみ発電の最大の特徴はベース電源であることで、他の新電力(PPS)が容易に確保出来ない電源の特質を有することにある。
この電源を活用することで、市町村はこれまではごみ発電の卸事業のみの収益を確保していたのが、これからはそれに加えて新電力の収益や電力供給を受ける公共施設の電気料金の低減および供給する電力のCO2の排出係数が低下することによるCO2削減等、大きな地元還元策が図れるため、その方法論について述べる。
1. 東京エコサービスの概要
2. 電力供給の仕組み
3. ベース電源としての信頼度
4. 市町村と固定価格買取制度
5. 固定価格買取制度と回避可能費用の動向
6. ごみ発電ネットワーク化
7. 卸電力と新電力(PPS)の比較
8. まとめ
第8部 FIT下におけるバイオマス・廃棄物発電事業が直面する課題と展望 鈴木康夫 氏
(15:45~16:25)
バイオマス・廃棄物発電は、賦存量や技術のバリエーションで語っても、コスト含めた実効が伴わない以上、事業展望は決して明るいものではない。さらに、ひとつの技術がすべての地域に適用できるほど単純な話ではない。多くの制約条件の中で、地域特性に根ざした最適解を見出すことがバイオマス・廃棄物発電に必要な取り組みである。現在の制度・仕組みやしがらみをクリアオールして対応できれば・・・と思わずには居られないが、現状での技術面や制度面の課題をおさらいし、一部ではあるが理想的な案を提示して、今後の発展を期待するものである。
1. 木質バイオマス発電推進の課題
地産地消推進となるか?
ガス化発電は導入推進なるか?
2. メタン発酵発電推進の課題
適用できる地域の制約にどう対応できるか?
生ごみなどへの対応と課題
小型施設が有効か?
3. 廃棄物高効率発電推進の課題
施策と成果のギャップ
各種技術適用の壁
効果的な技術の紹介
最適な仕組みを利用したい
社会とともに(防災拠点とエネルギー拠点)
※講師・内容は予告なく変更することがあります。予めご了承ください。