AT160720 新・有限要素法による振動解析結果の妥当性を検証するための各種の簡易計算方法と技術ノウハウ
新・有限要素法による振動解析結果の妥当性を
検証するための各種の簡易計算方法と技術ノウハウ
主催 (有)アイトップ
日 時 ・ 場 所
日時:2016年7月20日(水) 10:30~16:30 (昼食60分間) 受付開始 10:15
会場:青山DFビル 5階 青山セントラル セミナー会場 東京都港区南青山2-2-8 DFビル
→会場へのアクセス
受 講 料
非会員:38,880円(税込)
会 員:36,720円(税込)
(テキスト代含む(レーザープリンターでカラー片面印刷)、印刷していない面はメモに使用できます。)
※会員とはアイトップの会員(無料)およびS&T出版のEメール案内会員(無料)です。割引特典、メルマガ案内が受けられます。
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※セミナー受講料に昼食代は含みません。セミナー会場周辺には多くの飲食店があります。
また、セミナー会場でご持参されたお弁当などの昼食をとることもできます。
セミナー会場に持ち込むドリンクは、基本的にフタ付きのペットボトル入りのものにして頂く様お願い申し上げます。
講 師
小林 英男 氏 / (有)アイトップ 代表取締役 [技術コンサルタント、工学博士]
【略歴】
東京電機大学工学部卒業後、リオン(株)に入社し、騒音・振動の測定・分析・対策、および海外事業部でセールスエンジニアとして従事。学生時代にカリフォルニア大学バークレイ校に語学研修、および毎日新聞社後援英語弁論大会で3位入賞。企業からの派遣で東京農工大学大学院工学研究科にて5年間特別研究員(産学協同研究、文部省認定)。
(株)アマダに勤務し、工場における組立・製造・検査、海外事業部における技術サービスおよび技術コンサルタント、システム事業部における板金加工自動化ライン(FMS)開発・設計、また技術研究所においてアマダ製品の低騒音・低振動化および快適音化などの研究開発に携わり大ヒット商品を世に送り出すなど、製造、サービス、設計、開発、研究の実務経験を積んだ。
その後、技術コンサルタントとして独立して20年が経過。リオン(株)、(株)小野測器、サイバネットシステム(株)等をはじめとして1部上場企業の研究、開発、設計部署を中心に、200社以上の企業に対し技術指導およびコンサルティングを実施。この間に先進国を中心に25ヶ国以上に出張し、エンジニアとして英語で仕事をするだけでなく、通訳・翻訳なども行う。
(社)日本騒音制御工学会認定技士
(社)日本音響学会技術開発賞受賞
講師から一言
世はまさにCAE全盛時代ですので、振動の分野でも有限要素法などによるコンピュータ・シミュレーションが盛んに行われています。ところが、これらを行っているエンジニアは、振動技術に十分熟知した上でこれらの CAE技術を使いこなしているのでしょうか? コンピュータ・シミュレーションにより計算結果を得たが、これが技術的に正しいのか誤っているのかが判断できないというエンジニアが大変多いということがよく言われています。
本セミナーではこのような状況をふまえ、コンピュータシミュレーションで固有振動数などを得る前に、簡単に短時間で固有振動数などの概略値を手計算で求める各種の計算法とノウハウを解説することに致しました。手計算で計算を行うことを前提にしていますので、微積分などのわかりにくい数学を全く使用せずに、四則演算だけで計算を行います。
本セミナーを受講されれば、コンピュータ・シミュレーションで固有振動数などを求める前に、手計算で概略値が容易に計算できるのでコンピュータ・シミュレーションの妥当性が判断しやすくなります。つまり、振動のコンピュータ・シミュレーションをブラックボックスとしてではなく、技術的に正しく捉えて活用することができるようになります。換言すると振動に対する鋭いエンジニアリングセンスが身につくということです。
この技術は、振動のコンピュータ・シミュレーションにとっても実は必須の技術なのです。
このセミナーの内容は日本ではこのセミナーの講師によるものだけです。
本セミナーでの計算は電卓無しで行えますが、電卓をご使用されたほうが便利ですので電卓をご持参頂くことをお勧め致します。
受講対象者
1. 振動技術全般があまり理解できていない方
2. 振動のCAE技術をブラックボックスとして使用している方
3. 固有振動などを手計算で計算したことが無い方、またはあまり計算したことが無い方
4. 固有振動数などを手計算で行う方法がわからない方
5. 振動についてのエンジニアリングセンスを身につけたい方
6. 部下の書いた図面をみて、簡単な手計算をすることにより、『ここは共振しているんじゃないの?』などというアドバイスが
できるようになりたい方
習得知識
1. 直接振動系における手計算による固有振動数の計算方法
2. ねじり振動系における手計算による固有振動数の計算方法
3. 軸に複数の質量が取り付けられている場合の手計算による固有振動数の計算方法
4. 自由振動、強制振動の場合の手計算による減衰の値の計算方法
プログラム
1. 振動のプロが好む手計算による固有振動数の計算方法:直線振動系
1-1 手計算のための直線振動系のモデル化のしかた
① 難しい多自由度系の計算ではなく!
② 振動計算で一番難しいのがモデル化!
1-2 直線振動系における固有振動数の計算式(3種類)
(1) ばねの質量を考慮しない場合の手計算の方法
(2) (1)の固有振動数を求める式の導出
(3) 1自由度の固有振動数を表す式を運動方程式から求めてみよう!
① 解き方(Ⅰ):実数解を使用
② 解き方(Ⅱ):複素数解を使用
③ 解き方(Ⅲ):複素数解(指数関数解)を使用
④ 解き方(Ⅳ):ラプラス変換を使用
(4) 計算練習
①~④
(5) ばねの質量を考慮する場合の手計算の方法と計算練習
①の計算練習
【参考:ばねの質量の考慮のしかたについての理論的解析】
【参考:ばねの質量を無視した場合の解析】
②の計算練習
【参考:片持ちはりの質量の考慮のしかたについての理論的解析】
【参考:ばねの質量の算入法の代表例の整理】
③の計算練習
④ ③のケースの一般化
⑤ 片持ちはり自体の自重を等分布荷重と考えたときの固有振動数の計算
【参考:片持ちはりの自重による最大たわみ量から固有振動数を求める方法】
(6) ばねの直列接続と並列接続の区別と合成ばね定数の計算方法
(ⅰ) 計算する
(ⅱ) 実測する
(ⅲ) 固有振動数の実測値から逆算する。
(a) 下図で2本のばねは直列接続か、並列接続か?
(7) 計算練習
(ⅰ)、(ⅱ)
2. 振動のプロが好む手計算による固有振動数の計算方法:ねじり振動系
2-1 手計算のためのねじり振動系のモデル化のしかた
2-2 ねじり振動系における手計算の方法と計算例
(1) 計算手順
(2) 直線振動系と回転(ねじり)振動系の対応関係(S I 単位)
(3) 振動の分野で用いる主な単位(S I 単位)
(4) 直線運動と回転(ねじり)運動の方程式の対応関係
(5) 相当静たわみを使用したねじり振動の固有振動数を求める式の導出
【参考:ねじりばね定数の測定方法】
(6) 計算練習
①、②
3. 振動のプロが好む手計算による固有振動数の計算方法:軸に複数の質量が取り付けられている場合
3-1 ダンカレーの近似式とは?
3-2 ダンカレーの近似式を実践的に計算するための準備
3-3 ダンカレーの近似式の計算手順
3-4 計算練習
①、②
4. 振動のプロが好む手計算による減衰の値の計算方法
4-1 自由振動の場合の手計算の方法
4-2 計算練習
①、②
【参考:減衰比の値による減衰のしかたの特徴】
4-3 対数減衰率から減衰比を求める方法
4-4 計算練習
5. 質疑応答