◆ 好評を博した2010年発行の前書を全面改定!情報の少ないシリコーン関連業界の全体像を解明!
◆ オイル、ゴム、化粧品、エレクトロニクス分野など、多岐にわたる応用製品の市場実態を詳述!
◆ 成形加工メーカーの企業情報も、国内(132社)、中国(72社)を取り上げ紹介!
= 刊行にあたって =
シリコーンの市場は、国内は伸び悩み傾向であるが、世界市場は毎年5%程度の伸長が続いており、中でも成長著しいアジア地域、特に中国はここ10年間で50%程度の成長となっている。
国内市場は、信越化学工業、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン、東レ・ダウコーニングの上位3社で95%以上を占める市場構造が定着しており、市場規模も近年は横ばい推移で、業界構造に大幅な変化はみられない。
シリコーンはさまざまな特性を活かし各種産業で多岐にわたり使用されているが、国内市場は世界市場の主要用途である電気・電子や建築・土木分野に加え、化粧品や輸送機分野でも需要が高いのが特徴である。日本の人口はピークを過ぎ減少傾向に移り、また国内製造業各社が海外への生産移転を進める中で国内の産業全般は低成長にあるが、一方でイノベーション指向は高まっており、シリコーンの機能性向上のニーズも高い。特に次世代照明(LED)やカーエレクトロニクス関連は市場拡大が期待される分野で、LED封止材では三菱化学やダイセルなどの新規参入も相次いでいる。国内シリコーンメーカー各社は開発や生産体制の効率化や拡充を行いながら、顧客の要求性能の高度化に対応しつつ、潜在市場向けの高機能化製品の開発を積極的に推し進めている。
本レポートでは高機能化対応を図るシリコーン業界の分析を行ったが、用途が多岐に渡るシリコーン市場を網羅的に扱った書籍は少なく、本レポートが関連企業の今後の事業戦略立案などにおいて参考になれば幸いである。