新型コロナウイルス感染症の被害が世界規模で広がっています。犠牲になられた方および関係者の方々には心よりお悔やみ申し上げます。この未曽有の状況に対しKTRが出来ることを考え、お付き合いさせて頂いている方々のお持ちの材料・技術が、この状況にどのように活かせるかについての資料集をまとめたいと考えました。
資料集の狙いは「今」と「この後」で、「今」は新型コロナ対策にどのような材料や技術が使用、もしくは求められているか。「この後」は今後訪れるであろう第2、第3の波に加え、新規感染症に対する備えとして、「感染症に強い社会」を作るためにどのような材料や技術が求められるのか、について取り上げるようにしました。新型コロナ対策については、日々情報が更新されるような状況ですが、資料集をご覧いただき、気づきからビジネスを広げていくための手がかりとして頂ければと思います。
第1章 はじめに
第2章 異業種からの緊急参入例
2-1 実例(あなたの会社に何が降ってくるか)
2-2 法的根拠
2-3 どういう生産ラインが転用可能か
2-4 カワサキテクノリサーチからの提言
第3章 感染症の波(感染経路も含めて)
3-1 人類を脅かす感染症
3-2 世界の死亡者数の約10%は感染症が原因
3-3 感染症の第2波、第3波に備えよ
3-4 感染症とは
3-5 新興・再興感染症
3-6 感染症への備え
第4章 感染症に強い環境の構築と備え
4-1 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染対策
4-2 抗菌材料の効果と限界
4-3 SEKマーク、SIAAマーク、PIAJマーク
4-4 抗菌・抗ウイルス剤
4-5 接触感染を低減する環境の構築
第5章 感染症対策 ~ 消毒剤、殺菌剤、滅菌剤と耐性材料 ~
5-1 消毒剤
5-2 滅菌法と対象機器・材料
5-3 消毒剤、滅菌に強いプラスチック
第6章 感染症を契機として医療機器に参入する際の規制・規格
6-1 医療機器のクラス分類
6-2 医療機器の許認可制度
6-3 材料メーカが医療機器に参入するにあたっての3つの壁
6-4 マスク、ゴーグルなどへの規制
6-5 材料メーカも生物学的安全性試験を行う例が増えてきた
第7章 呼吸器感染症の場合の重症呼吸不全治療製品
7-1 重症呼吸不全の治療ステップ
7-2 酸素は毒である
7-3 経鼻カニューレ 中濃度酸素マスク
7-4 人工呼吸器
7-5 ECMO(Extracorporeal membrane oxygenation)
7-6 人工呼吸器、ECMOの台数と操作者
第8章 医療従事者の個人防護具(PPE)
8-1 医療用マスク(サージカルマスク)
8-2 医療用ゴーグル、フェイスシールド
8-3 医療用ガウン
8-4 医療用防護服
8-5 医療用ブーツカバー
8-6 医療用手袋
第9章 3Dプリンタで作る個人防護具(PPE)と超簡易型医療機器
9-1 フェイスシールド
9-2 3Dプリンタによる人工呼吸器およびその回路
第10章 感染症診断方法と機器
10-1 感染症の病原体検査方法
10-2 COVID-19のような新規感染症の診断方法の確立
10-3 PCR法
10-4 LAMP法
10-5 イムノクロマト法
10-6 COVID-19診断の市場推定
10-7 診断薬、診断機器の法規制
10-8 その他のPOCT
第11章 厚労省や健康保険の適用に縛られない自己費用による検査・測定
11-1 予防観点での自己検査
11-2 保険適用外センシングで未病促進
第12章 材料メーカ視点での感染症治療薬・診断のトピックス
12-1 診断キット:感染患者の血漿中の抗コロナウイルス抗体検査
12-2 回復患者の血漿製剤
12-3 診断用・治療用抗体の製造
第13章 おわりに ~感染症対策へのKTRの期待と提言~
13-1 新型コロナウイルス対応のデバイス生産など(緊急避難的対応)
13-2 感染症に強い社会への脱皮(緊急避難的対応のあとに)
掲載見本