書籍番号:
Z516

板ガラスの破壊、強度、強化 ~基礎理論から破壊メカニズム、強度評価、強化技術まで~

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発刊日:2025年03月31日
体裁:B5版 並製本 186頁
発行:(株)R&D支援センター
ISBN:978-4-905507-76-5
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荒谷 眞一 GMS研究所 代表 博士(工学)
セントラル硝子株式会社にて、硝子研究、グラスファイバー製造、建材営業推進など多岐にわたる分野で活躍。知的財産部長も務め、技術と経営の両面に精通する。現在は、豊富な知見を活かし、GMS研究所 代表として、研究・技術支援に携わる。
日本材料強度学会 理事・評議員。

趣旨


◎ガラスの破壊現象に焦点を当てた内容
ガラスは不燃性・耐薬品性・耐候性など多くの利点を持ちながらも、脆性材料としての課題があり、構造材料としての実用化が十分に進んでいない。
本書では、ガラスの破壊や強度に関する基礎から応用面までを体系的に解説している。

◎入門と専門の“中間”レベルをカバー
一般的な入門書と高度な専門書の間を埋める位置づけ。
ガラスの破壊や強度設計について、実用的な基礎からある程度の専門性までを無理なく学べる。

◎「割れないガラス」から「割れても安全なガラス」へ。新たな安全性評価
従来の「割れない」ことを前提とする考え方から、割れても安全という新しい概念を紹介。
「Strengthレベル」「Safetyレベル」「Securityレベル」による段階的な試験評価法を解説。

◎ガラス強化のメカニズムや製品開発へのヒント
市販されている強化ガラスの強化メカニズムを分かりやすく紹介。
さらなる商品開発につながる知見を提供し、実用化や市場への応用にも役立つ内容となっている。

◎クラック伝播と分岐の高速現象に関する新知見
特に熱強化ガラスにおける、高速クラック伝播・分岐の観察やメカニズムを解説。
毎秒約1,500 mという高速度現象のため研究例が少なかったが、本書では知られていなかった知見を紹介しており、安全設計にも直結する重要な情報を提供。

◎ガラス切断技術を“破壊の逆利用”として解説
ガラス切断はその脆性を逆手に取った技術。本書ではその原理を紹介し、破壊の応用例として学ぶことができる。

◎筆者らの独自研究に基づく最新の強度測定法を紹介
従来の文献であまり取り上げられていない部分を、筆者らの研究成果を中心に開示。
ガラス構造解析における新たな測定方法の紹介など、基礎研究から応用開発まで活かせる最新知見が含まれている。

◎図表とわかりやすい言葉を活用した解説
一部は数式を用いているが、定性的な部分はできるだけ図や言葉で丁寧に説明。
基礎的な理解から応用へのステップアップまで、必要とする知識を身につけやすい構成になっている。


目次


第1章 ガラスの基礎
1 はじめに
2 板ガラスの概念
2.1 ガラスとは?
2.2 板ガラスの一般的性質
2.3 板ガラスの原料と製造方法
2.4 板ガラスの主な商品
2.4.1 フロートガラス
2.4.2 網(線)入りガラス
2.4.3 合わせガラス
2.4.5 熱強化ガラス
2.4.6 化学強化ガラス
3 ガラス物性
3.1 SI単位
3.2 機械的特性
3.2.1 応力-歪曲線(縦弾性係数)
3.2.2 硬度
3.3 熱的特性
3.3.1 熱の移動
3.3.2 熱伝導率
3.3.3 熱膨張率
3.3.4 粘性
4 ガラス組成と加成性

第2章 ガラス破壊の基礎
1 はじめに
2 歪と応力
3 Griffith flaw
4 脆性破壊と延性破壊
5 圧縮応力と引張応力
6 主応力と垂直応力則
7 負荷モードと破壊
7.1 曲げ破壊
7.2 疲労破壊
7.3 遅れ破壊
7.4 鋭利な物体による破壊
7.5 ヘルツ破壊
7.6 熱割れ
7.7 熱衝撃破壊
7.8 異物混入による破壊
8 破壊始点(Fracture origin)
9 応力拡大係数(Stress intensity factor)
10 雰囲気の影響
10.1 K1-V曲線
10.2 水分の影響
11 ワイブル解析 (Weibull analysis)
11.1 ワイブル解析とは
11.2 ワイブル係数の算出
12 ガラス商品による破壊の違い
12.1 フロートガラスの破壊
12.2 網(線)入りガラスの破壊
12.3 合わせガラスの破壊
12.4 熱強化ガラスの破壊
12.5 化学強化ガラスの破壊

第3章 ガラス強度試験法
1 はじめに
2 3つのレベルと対応商品
3 Strengthレベル
3.1 3点曲げ(1点負荷2点支持)試験法
3.2 4点曲げ(2点負荷2点支持)試験法
3.3 同心円負荷曲げ法
3.4 強度測定時の留意点
4 Safetyレベル
4.1 熱強化ガラスの破砕試験
4.2 衝撃試験
5 Securityレベル
5.1 防犯ガラス試験
5.2 防弾ガラス試験
5.3 台風災害試験
5.4 爆波(衝撃波)試験
6 新たな強度試験法
6.1 反力試験法(Repulsive force method)
6.2 Quasi-static試験法(Quasi-static method)

第4章 強化ガラスの製造とその強化メカニズム
1 はじめに
2 Prince Rupert’s drop
3 熱強化ガラスの強化メカニズム
3.1 過渡熱応力に基づく考え方
3.2 熱収縮による考え方
3.3 熱収縮の差による考え方
3.4 室温近傍の熱収縮に基づく考え方
3.5 瞬間凍結理論
3.6 パーティモデルによる熱強化メカニズム
3.7 熱伝達係数、Biot数、Fourier数
4 易強化性
4.1 易強化性とは
4.2 易強化性とガラス組成
4.3 ガラス組成の変更に基づく結果
5 熱強化ガラスの製造
5.1 熱強化ガラスの製造と装置
5.2 熱強化ガラスの製造
5.3 種々の製造方法
5.3.1 浸漬強化法
5.3.2 固体接触法
5.3.3 水ミストスプレイ法
5.3.4 衝撃波併用による空冷法
6 化学強化ガラス
6.1 化学強化ガラスの製造とその強化メカニズム
6.2 化学強化ガラスの問題点と対策
6.3 化学強化ガラスの反り対策

第5章 熱強化ガラスにおけるクラック伝播と分岐現象
1 はじめに
2 従来の知見
2.1 クラック伝播
2.2 クラック分岐
2.2.1 限界速度到達後のエネルギ解放説
2.2.2 2次的なクラック生成とその合一説
2.3 反射波の影響
3 高速度撮影と主な観察結果
3.1 Cranz-Schardin型高速度カメラ
3.1.1 観察装置および方法
3.1.2 主な観察結果
3.2 光弾性法
3.2.1 観察装置および方法
3.2.2 主な観察結果
3.3 Caustics法
3.3.1 観察装置および方法
3.3.2 主な観察結果
3.3.3 動的応力拡大係数
3.4 ホログラフィ干渉計法
3.4.1 観察装置および方法
3.4.2 主な観察結果
4 クラック伝播と分岐現象
4.1 クラックの連結現象
4.2 応力σCRの概念
4.3 2つのクラック衝突による新たなクラックの生成
4.4 二股分岐および枝分かれ分岐の生成と特徴

第6章 ガラスの切断
1 はじめに
2 ガラス切断の基本的な考え方
3 ガラス切断液の影響

第7章 強度測定から推定するガラス構造
1 はじめに
2 ガラスに関する従来の知見
3 Quasi-static試験結果
4 ガラスは固体か液体か

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