
おかげさまで、前著「PFAS規制の動向と対策~影響の及ぶ市場と環境浄化及び代替材料・技術の開発動向~」(2024年5月)は、多くの方のお手元に届けることができました。
PFAS問題の経緯、PFAS規制の内容に関する理解、および代替品開発の当時の状況を幅広くウォッチした内容であったと自負しております。
あれから1年半が経過しますが、PFAS問題(PFAS規制)は沈静化するどころか、産業界を揺るがす事態となっているといえます。 PFAS規制の対象になる化学品が多岐にわたること、代替品の開発が容易ではないことなどの指摘も存在します。また、PFASの当事者と言えるサプライヤー、ユーザーそれぞれからパブリックコメントが寄せられ、規制当局が産業界への影響に配慮しているとの見方もあります。
大事な点は、PFAS規制に該当する用途・分野において、使用が禁止された場合の影響の大きさ、深刻さの度合を知ることであると考えられます。そこで、このたび「PFAS資料集第二弾」といたしまして、PFAS規制が死活問題となり得る半導体製造分野に焦点を当てた一冊を企画いたしました。
半導体製造分野における規制対象となっているPFASの使用量は、決して多くないとみられています。しかし代替品の開発は実に大変である旨は、さまざまな識者からも既に聞き及んでいます。
そこで、まず半導体製造装置でPFASが「どの工程」で「どのように使われているか」を具体的に把握する必要があります。また同時にPFASを含まない代替品開発の現状にも触れてみなければなりません。これらの地味で且つ粘り強い作業の必要性が問われているように思われます。
また、半導体の技術領域に含まれる実装関係では、基板・パッケージ材料分野でのフッ素系素材からの切り替えがホットな話題になっています。ユーザーサイドからの強い要望によるものと思われますが、代替材料メーカーにとってはまさに追い風であり、その着地点をめぐる話題も活発になりつつあります。
目下2回目のパブリックコメントの実施を控え、PFAS規制の帰趨が取り沙汰されていますが、本資料集続編の行方(今後)も左右しかねません。環境への配慮が先端産業への阻害にならない知恵とパワーをめぐる攻防を見守って行きたいと考えています。

第1章 PFAS規制の近況
第1回パブリックコメントの反響とその後の規制強化
第2回パブリックコメントの予定と業界の対応
第2章 半導体製造分野の規制
半導体製造工程 (プロセス)の内容
前工程とPFAS使用(役割)
後工程とPFAS使用(役割)
PFAS代替品開発の現状と課題
第3章 PFAS代替品のエントリーマップ
用途分野別のエントリー
半導体製造分野における注目製品
有力サプライヤーの戦略分析
世界的ユーザーのPFAS代替に関する戦略分析
第4章 PFAS規制におけるビジネスチャンスの考察
実装材料の事例(フッ素系基板代替のケーススタディ)
特許考察からのアプローチ
その他トピックス