書籍番号:
A146

6G/7Gのキーデバイス

価格: 60,000円+税 (税込:66,000円)
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発刊日:2023年05月24日
体裁:A4判 並製本 236頁
発行:S&T出版(株)
ISBN:978-4-907002-97-8
Cコード:3058
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PDFパンフレット(6G/7Gのキーデバイス「A146」)

著者リスト


<監 修>
川西 哲也 / 早稲田大学

<執 筆>
菅野 敦史 / 名古屋工業大学
伊神 皓生 / (株)KDDI総合研究所
新保 宏之 / (株)KDDI総合研究所
田中 和樹 / (株)KDDI総合研究所
森田 逸郎 / 早稲田大学
吉田 悠来 / 情報通信研究機構
西山 伸彦 / 東京工業大学
梅沢 俊匡 / 情報通信研究機構
長瀬 亮 / 千葉工業大学
各務 学 / 名古屋工業大学
池田 研介 / (一財)電力中央研究所
大柴 小枝子 / 京都工芸繊維大学
井下 竜之介 / 京都工芸繊維大学
青木 茜 / 京都工芸繊維大学
山口 祐也 / 情報通信研究機構
横山 士吉 / 九州大学
那須 秀行 / 古河電気工業(株)
寳迫 巌 / 情報通信研究機構
加藤 和利 / 九州大学
佐々木 英作 / 日本電気(株)
鈴木 左文 / 東京工業大学
藤田 和上 / 浜松ホトニクス(株)
新庄 真太郎 / 三菱電機(株)
堤 卓也 / 日本電信電話(株)
徐 照男 / 日本電信電話(株)
笠松 章史 / 情報通信研究機構
久武 信太郎 / 岐阜大学
上田 哲也 / 京都工芸繊維大学
枚田 明彦 / 千葉工業大学
金森 義明 / 東北大学
梶田 栄 / NPOサーキットネットワーク

趣旨


 現在、第5世代移動通信システム(5G)の普及が始まった段階であるが、すでに、その次の世代の、第6世代移動通信システム(6G)に向けた動きが本格化している。その先の第7世代移動通信システムを指す7Gという文字も目にするようになった。5Gまでは、いわゆる携帯電話をどこでも使えるようにするための移動通信システムの発展がなされてきており、今や世界中どこでも動画の視聴やテレビ会議ができるようになってきた。移動通信は電波利用のルール上は陸上移動通信(LMS: Land Mobile Services)の一つとして位置づけられているが、6Gや7Gでは陸上の枠を超え、また、携帯電話だけでなく、地球上、さらには宇宙にまで広がる人間の活動範囲すべてをカバーするネットワークの実現が期待されている。6G/7Gでは、従来の電波による無線通信と光によるファイバ通信を分けて考えるのではなく、あらゆる伝送媒体を統合して理解し、活用していくことが必要になる。5Gではこれまでの電波帯域に加えて、ミリ波が利用されていることが注目を集めているが、6Gではさらに高い周波数帯域の電波であるテラヘルツ帯の活用が期待されている。
 本書は、6G/7Gで重要な役割を果たすことが期待されるキーデバイス、要素技術について概観することを目的としている。システムコンセプトからデバイス技術、信号処理技術、伝送技術など、各分野の第一線で活躍の専門家に各節を執筆いただいた。6G/7Gはハードウエア的な視点では、光無線融合とテラヘルツ通信によって特徴づけられると考えている。第1章では光無線融合システムの動向やシステムコンセプト、そこで必要となる信号処理などを解説する。第2章は光無線融合を支える電子デバイス、光デバイスの概要や動向をカバーする。第3章ではテラヘルツ波無線通信に関して、化合物半導体による高速電子デバイス、テラヘルツ波帯伝送システムの実証例や、将来的にテラヘルツ波帯への適用が期待されるメタサーフェスまで、幅広い技術分野について、最新動向や今後の展望についてとりまとめた。
 6G/7G実現に向けた道のりは長く、技術課題も山積している。本書は、6G/7Gで必要となる技術のすべてを網羅しているとはまではいえないが、少なくともハードウエア視点では現時点で最も包括的な情報を提供するプラットフォームとなり得たと自負している。本書が、本当の意味で地球を一つにつなぐ6G/7Gネットワークの実現の一助になれば幸いである。
     (川西 哲也「はじめに」)

目次


第1章 光無線融合のシステムコンセプト
第1節 光無線融合の技術動向
1. はじめに
2. 光ファイバ無線Radio over Fiber技術のなりたち
3. RoF技術による無線信号収容とデジタルコヒーレントの活用
4. ユースケースと課題
4.1 先端アクセス無線における適用例と課題
4.2 高周波ミリ波~テラヘルツ通信に向けた取組
4.3 固定無線の光ネットワーク内への適用
5. おわりに

第2節 ユーザセントリックネットワークの実現
1. 6Gへ向けて
1.1 6Gのユースケース検討
1.2 セルフリーアーキテクチャ
2. ユーザセントリックRAN
2.1 Cell-Free massive MIMO技術とその実現に向けた課題
2.2 APクラスタ形成
2.3 CPU間連携
3. おわりに

第3節 モバイルバックホール・フロントホールの動向
1. はじめに
2. モバイルネットワーク
2.1 全体システム概要
2.2 無線アクセスネットワーク
3. 光アクセス技術
3.1 モバイルバックホール
3.2 モバイルフロントホール
3.2.1 CPRIとデジタルRoF技術
3.2.2 アナログRoF技術
4. アナログRoFベースの効率的な基地局アンテナ収容技術
4.1 カスケード接続構成
4.2 多分岐接続構成
5. おわりに

第4節 光ファイバ通信の技術動向
1. はじめに
2. 光ファイバ通信システムの通信容量
3. 光ファイバ通信システムのさらなる大容量化技術
3.1 空間分割多重伝送
3.2 超広帯域伝送

第5節 光無線融合の信号処理技術
-無線アクセス網における機能分割と低遅延信号圧縮-
1. はじめに
2. モバイルフロントホールと無線アクセス網の機能分割
2.1 C-RAN
2.2 モバイルフロントホールと容量問題
2.3 RAN Functional Split
2.4 Split OptionとMFHインターフェース要件
2.4.1 上位レイヤでのFunctional Split (Opt.1-5)
2.4.2 下位レイヤでのFunctional Split (Opt.6-8)
3. RAN Functional Splitのための低遅延信号圧縮技術
3.1 Opt.8のための低遅延信号圧縮技術(CPRI compression)
3.2 Opt.7-2(x)のための低遅延信号圧縮技術
3.3 Opt.8のための低遅延信号圧縮技術の最新の研究動向
3.3.1 サブバンド適応差分パルス符号化(Subband ADPCM)
3.3.2 部分空間追従法による空間的な圧縮
3.3.3 Opt.8に向けた時空間低遅延圧縮符号化の実装例
3.3.4 Δ-Σ変調を用いたMFH
4. まとめ

第2章 光無線融合を支える先端デバイス・ハードウエア
第1節 光無線融合に向けた光集積技術
1. はじめに
2. シリコンフォトニクス
3. シリコンプラットフォーム上異種材料集積技術
4. 異種材料接合技術
5. 接合技術を利用した光デバイス例
6. むすび

第2節 高速集積型受光素子
1. はじめに
2. 並列出力型-集積受光素子
2.1 デバイス概要
2.2 並列出力型デバイスの光通信応用
3. 単一出力型-集積受光素子
3.1 デバイス概要
3.2 単一出力型デバイスの光ワイヤレス通信応用
4. まとめ

第3節 次世代光ファイバの接続技術
1. はじめに
2. シングルモードファイバ用光コネクタの基本技術
3. マルチコアファイバ用光コネクタ
3.1 マルチコアファイバ
3.2 マルチコアファイバ用光コネクタの構造
3.2.1 オルダム・カップリング機構
3.2.2 接続時フロート構造
3.3 マルチコアファイバ用光コネクタの接続特性測定法
3.4 マルチコアファイバ用光コネクタの光学互換標準
4. フューモードファイバ用光コネクタ
5. ホローコアファイバ用光コネクタ
6. おわりに

第4節 光部品の自動接続技術
1. はじめに
2. 精密3Dプリンティング
3. 自己形成光導波路の原理
3.1 ポリマ材料による自己形成光導波路の成長メカニズム
4. 全固形自己形成光導波路
5. 自己形成導波路の応用
5.1 「光ハンダ」接続を用いた3次元光配線
5.2 精密3次元光回路
5.3 近赤外光による自己形成導波路作製
6. まとめ

第5節 光ファイバ無線
1. はじめに
2. 光ファイバ無線の基本構成
2.1 アナログ光ファイバ無線(ARoF)
2.2 ディジタルRoF(DRoF)

第6節 LED照明光通信と移動体位置認識への応用
1. はじめに
2. 光ID送信用マルチカラーLED照明の設計
3. 照明とイメージセンサ通信を用いた移動体3次元自己位置推定
4. ボラードを用いた歩行支援システム
5. まとめ

第7節 高速光変調技術
1. はじめに
2. 光変調器とは
3. 光変調器を高速化する構造
3.1 集中定数型回路と分布定数回路
3.2 進行波型変調器における帯域制限要因
4. EOイコライザによる光変調器の広帯域化
5. まとめ

第8節 電気光学ポリマーを用いた高速光変調器

第9節 Co-Packaged Opticsの技術動向
1. はじめに
2. 実装形態の変遷
3. Co-Packaged Opticsの形態
4. CPOを用いたサーバアーキテクチャ
5. CPO光トランシーバ
6. CPO用外部光源
7. CPOの進展
8. おわりに

第3章 テラヘルツ波無線通信
第1節 テラヘルツ波無線通信の特徴と技術および法規制動向
1. はじめに
2. テラヘルツ波無線通信の特徴
3. テラヘルツ波無線通信の技術動向
4. テラヘルツ波無線通信の標準化・法規動向

第2節 テラヘルツ波帯多重・多値通信の技術動向
1. はじめに
2. 多値変調送受信装置の構成
3. 多重化・多値化の開発動向
4. 伝送距離
5. おわりに

第3節 OAMモード多重無線伝送技術
1. 固定無線伝送システムの大容量化
1.1 マイクロ波帯での大容量化
1.2 ミリ波帯での大容量化
1.3 多重化による大容量化
2. OAMモード多重伝送方式
2.1 OAMの原理
2.2 OAM信号の特徴
2.3 OAMの課題
3. OAMモード多重伝送方式の実装
3.1 アンテナ単体による生成
3.2 UCAによる生成
3.3 位相差付与手段
3.4 DSP+UCA構成
3.5 受信側信号処理の適応制御化
4. 軸ずれによるモード間干渉の発生とその対策
4.1 UCA間の通信路行列
4.2 モード間干渉の発生
4.3 ビームステアリングによる補償
5. リンクバジェットの計算
5.1 RSLの計算
5.2 最適距離
6. D帯における伝送実験結果
6.1 試作機諸元
6.2 実測結果、及び理論値との比較
7. まとめ

第4節 テラヘルツ波発振器
第4-1節 共鳴トンネルダイオードテラヘルツ発振器
1. はじめに
2. 共鳴トンネルダイオードテラヘルツ発振器
2.1. デバイス構造・原理
2.2. 高周波・高出力動作
2.3.機能性
3. テラヘルツ無線通信・イメージング・レーダー応用への展開
4. まとめ

第4-2節 テラヘルツ量子カスケードレーザ
1. はじめに
2. テラヘルツ量子カスケードレーザ
2.1 デバイスの概要
2.2 THz-QCLの動作およびデバイス構造とレーザ発振特性
3. テラヘルツ非線形量子カスケードレーザ
3.1 デバイスの概要
3.2 QCL構造とTHz発生原理
3.3 デバイス特性
4. まとめ

第5節 テラヘルツ波帯増幅器
第5-1節 GaN HEMT増幅器
1. はじめに
2. GaN HEMT送信増幅器MMICの試作事例
2.1 Ka帯高出力増幅器MMIC
2.2 Ka帯高効率増幅器
2.3 W帯高出力増幅器
3. むすび

第5-2節 InP増幅器
1. はじめに
2. InP系トランジスタ
3. プロセス要素技術
3.1 エピタキシャル結晶成長技術
3.2 デバイス加工技術
4. パワーアンプ
4.1 段間整合回路
4.2 基板モードの抑制
4.3 合波器
4.4 PA及びデータ伝送の測定結果

第6節 300GHz帯無線トランシーバ
1. はじめに
1.1 注目が高まる300GHz帯無線トランシーバ
1.2 300GHz帯無線通信の特徴
1.3 300GHz帯無線トランシーバの研究開発
2. 化合物半導体による300GHz帯無線トランシーバ
2.1 概要
2.2 送信モジュールと受信モジュール
2.3 伝送実験
2.4 海外における研究開発動向
3. シリコンCMOSによる300GHz帯無線トランシーバ
3.1 概要
3.2 シリコンCMOSによる300GHz無線送信回路
3.3 シリコンCMOSによる300GHz無線受信回路
3.4 送受信ワンチップ集積回路
3.5 トランシーバモジュールと無線伝送実験
4. おわりに

第7節 テラヘルツ波帯アンテナ
第7-1節 小型・広帯域(220-330 GHz)誘電体キューブアンテナ
1. はじめに
2. 誘電体キューブアンテナ(DCA)
3. 誘電体キューブアンテナによる300 GHz帯無線伝送実験
4. おわりに

第7-2節 メタサーフェスの基礎と次世代無線通信システムへの応用
1. はじめに
2. メタサーフェスによる透過屈折板・反射板の基本的な動作原理
3. 無反射ホイヘンス・メタサーフェス
4. 幾何学的位相メタサーフェスによる偏波選択性
5. リコンフィギュラブル・インテリジェント・サーフェス

第7-3節 テラヘルツ波帯アンテナ計測
1. はじめに
2. アンテナ利得計測
3. アンテナ放射パタン計測

第8節 テラヘルツ波帯フィルタ技術
1. はじめに
2. バンドパスフィルタ
2.1 電磁誘起透明化(EIT)現象を引き起こすEITメタマテリアル
2.2 MEMS駆動EITメタマテリアル
3. 電波吸収体
4. バンドストップフィルタ
5. おわりに

第9節 6Gに必要とされるプリント配線板・材料
1. はじめに
2. 電磁波
2.1 磁波と電波
2.2 電磁波の特徴
3. プリント配線板とは
3.1 プリント配線板の種類と機能
3.2 プリント配線板の構造
4. プリント配線板の伝送損失
5. プリント配線板の材料
6. 今後の技術課題
6.1 銅箔と絶縁体の接着
6.2 6Gへの対応
7. まとめ
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