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高分子架橋の生成法と構造制御および運動性入門 (3/16セミナー)
セミナー3/16 高分子架橋の生成法と構造制御および運動性入門



終了しました




高分子架橋の生成法と構造制御および運動性入門



PDFパンフレット(セミナー「高分子架橋の生成法と構造制御および運動性入門」)



 主 催


S&T出版株式会社

 日 時 ・ 場 所


日時:2016年3月16日(水) 10:30~16:30
会場:高橋ビルヂング(東宝土地(株)) 会議室 (東京都千代田区神田神保町3-2)

      →会場へのアクセス

 受 講 料 (税込)


49,800円   Eメール案内会員価格 47,300円  ※昼食・資料代を含む

  <1名様分の受講料で2名様まで受講できます>
  ※2名様ご参加は同一会社・法人からの同時申込に限ります。
  ※2名様ご参加は2名様分の参加申込が必要です。ご連絡なく2名様のご参加はできません。
  ※3名様以上のご参加は、追加1名様あたり10,800円OFFになります。

  Eメール案内登録をしていただいた方には、Eメール案内会員価格を適用いたします。

  →複数名同時申込はこちらの用紙(PDF)をご利用ください。

 講 師


田中 文彦 氏 / 京都大学 名誉教授、東京農工大学 客員教授、東海大学 非常勤講師、
             神奈川県産業技術センターアドバイザー


【略歴】
1971.6 東京大学理学部物理学科 卒業
1976.3 東京大学理学系大学院物理学専門課程 修了(理学博士)
1976.4 東京大学理学部物理学教室 助手
1981.4 東京農工大学工学部(一般教育部) 助教授
1995.4 東京農工大学工学部 電子情報学科 教授
1997.4 京都大学大学院工学研究科 高分子化学専攻 教授
2012.4‐現在 京都大学名誉教授、東海大学非常勤講師(理学部、工学部)、神奈川県産業技術センターアドバイザー
2014.4‐現在 東京農工大学客員教授

 熱力学、統計力学、高分子物理学、レオロジーを基礎にした高分子溶液、ゲル、分子運動、相転移等の理論的研究を行っている。特に、水素結合と疎水性相互作用による高分子の会合ゲル化現象に注目し、高分子水溶液における協同水和、感熱転移、会合誘起相転移(ゾル-ゲル転移、LCST相分離、コイル-ヘリックス転移等)の相図の導出,構造解析、および物理ゲルに関するレオロジー特性を主たる研究テーマにしている。
 高分子科学を統計力学の視点から体系化し、物性・反応全般について系統的に学べるような授業を大学学部・大学院で行ってきた。また、高分子のような複雑な系を一貫した思考法やモデルで理解できるテキスト教材を開発してきた。下記ホームページを参照。

【WebSite】  http://www7b.biglobe.ne.jp/~ftanaka/

【受賞】
高分子学会賞(科学) 2001年

 趣 旨


 架橋は高性能・高機能高分子材料を得る方法の一つである。架橋により高分子は他材料にみられない特徴的な物性や運動性を示すようになる。本講座では、未架橋高分子系、特に高分子溶液の特性に簡単に触れ、架橋による液体から固体への変化をゾル-ゲル転移の視点から捉える。構造上の変化(ネットワーク形成)と運動性の変化(粘弾性)の相関に注目しながら、高分子の物性制御を行う上で基本的な概念を豊富な具体例とともに説明する(Part1)。それらの知見をもとに、複雑な架橋構造を特徴づける構造パラメータとそれらの解析法を、マクロ物性との相関に注目して説明する(Part2)。最後に、水溶性高分子ゲルをケーススタディとして取り上げ、レオロジー的な視点から架橋体の運動性と破壊強度について詳細を検討することにより、新規ゲル材料開発のヒントとする(Part3)。
(本セミナーは、架橋剤の開発を主眼にしたものではないので誤解のないように。)

 受講に必要な知識


大学学部レベルの物理、化学の知識は必要ですが、高分子に関する知識は前提にしていません。受講者の専門背景を考慮して講義の導入部分を調整致します。

 本セミナーで得られる知識


知識面では、架橋の種類と性質、ゲルとゲル化点に関する基礎知識、ゲル化メカニズム、ゲル化点の同定法、ゲルの粘弾性、ゲルの強度解析。
技術面としては、架橋の導入法、架橋の変換、ゲルを含む複雑な相図の読解技術、粘弾性データの読み取り方、分子構造から物性を予測するモデルの想起方法。

 プログラム詳細


1. 架橋の生成(Part1)
 1-1. 化学架橋と物理架橋、それらの間の変換
 1-2. 多官能性低分子の分岐反応と高分子の架橋反応
 1-3. 架橋強度と架橋寿命
 1-4. 架橋体の分子量分布と平均分子量(理論解析)
 1-5. 水素結合による架橋(低分子ゲル化剤、水素結合性微結晶)
 1-6. 疎水凝集による架橋(会合性ゲル)
 1-7. バイオポリマーの架橋(ヘリックス架橋、イオン補足架橋)
 1-8. 架橋の独立性と協同性

2. 架橋の構造(Part2)
 2-1. ゲルの大域構造と局所構造(構造パラメータ)
 2-2. 架橋数(架橋密度)とゲル化点
 2-3. 架橋多重度と架橋長(架橋パラメータ)
 2-4. ゲル化点測定による架橋構造の推定(エルドリッジ-フェリー法)
 2-5. 架橋の弾性的有効性(スカンラン-ケースの判定条件)
 2-6. 架橋を阻害する因子(水和、高分子のコンホメーション変化,塩析)
 2-7. 高分子の立体規則性と架橋

3. 架橋の運動(Part3)
 3-1. 外力による架橋点の変位とゆらぎ(アフィン変形と非アフィン性)
 3-2. 架橋のすべりとゲルの張力(張力プラトーの出現)
 3-3. 高分子の粘弾性に関する基礎概念(複素弾性率、非線型粘度、剪断開始流)
 3-4. 架橋の組み替えによる粘弾性の発現(架橋体中の化学反応と応力緩和)
 3-5. 架橋の消滅と生成によるレオロジー特性(シニングとシックニング、自己修復)
 3-6. 架橋体の時間依存性流動(流動硬化、応力極大、流動破壊)
 3-7. 架橋体の破断強度


入門部分1.に重点をおき、架橋の導入法、架橋密度、架橋体の構造、運動性などについて、測定原理と事例に時間を十分に配分して初歩から説明する。一部の進んだ内容(研究最前線のテーマ3-5以降)については現状を概観するのが目的であるが、時間制限により割愛部分が出る場合がある。